「間違っちゃいない」に救われたあの日

ジャニーズWESTのアルバム『WESTV』が発売された日、私は就職活動真っ只中でした。


売り手市場と呼ばれる現在、3月に就活の情報解禁がされ、夏休み前に内々定を貰い、10月に内定式を終え、就職先を決定するのが一般的な就活です。


そんな中、12月にもなるにもかかわらず私はまだ内定を貰っていませんでした。(1社貰っていましたが、自分にはその仕事が出来ないと思い蹴ってしまっていました)


思うように就活が進まず、大好きな重岡くんにさえムカついてしまっていました。

テレビの前で楽しそうに笑うメンバーや

何でもできる!と伝えてくれるような曲を多く歌う彼らを見ると、

いつも楽しそうでいいよな。

そんな人生上手くいかへんわ。

綺麗事ばっかり並べんといて。

とどこに向けたらいいか分からない怒りをぶつけていました。


そんな時、友人が「間違っちゃいない」を是非聞いて欲しいとアルバムを渡してきました。私は気持ちが乗らず、多分借りても聞かないからいいや。と返しました。しかし友人は、お願いだから間違っちゃいない1曲だけでいいから聴いて!!しげが作曲してるから!と渡してきました。


そんなに言うならと家に帰って、聴いてみました。すると、最初から最後まで涙が溢れて止まりませんでした。曲を聴いてこんなに心を動かされたのは人生で初めてです 。

元気な応援ソングが多かった彼らなので、こんな寄り添ってくれる曲だったことには正直驚きました。


今までお祈りメールという不採用通知で否定されてきた自分

散々バカにしてきた人事

内定していた会社を蹴ってしまった後悔

心配から出てくる親の厳しい言葉たち

今まで苦しくて、苦しくて、しょうがなかった気持ちを「たった1曲」で重岡くんは救ってくれたのです。


間違い探しの世界で
赤ペン持つのかい
インクが足らないね


理想と現実で結ぶ靴ひも
歩けるかな
教しえて近所の青空

どうしたらいいのか分からない気持ちを重岡くんはなんて素敵な言葉で表現するのだろうと本当に涙が止まりませんでした。

どこの歌詞を切り取っても共感できて、大好きですが、私が一番心に響いたのはここです。


頑張れなくていい

嫌になったっていい
情け無くていい
ダサくていい
怖くなってもいい
どんな自分だっていい

どうしようも無いくらい
どうしようの繰り返し
誰が明日を知ってるんだ
誰にも解らないから


自分のどこがあかんの

なんであの人が受かって自分が落ちるん

なんでこんな知らない人事に偉そうに言われなあかんの

友人のように自分も遊びまくりたい

なんであの時内定を断ってしまったんやろう

と何度もくじけそうになって、

嫌になって、泣いて、色んな人に当たって

そんな自分が大嫌いでした。

でも、ここの歌詞がそんな自分の全てを肯定してくれた気がしました。

そのままでいいんだよ、

そのままで頑張ればいいんだよ、

ってまるで耳元で本人が本当にそこで歌ってくれているかのように。

なんと言っても3人の歌声が良くてスッと耳に心に入ってくるんです。


この曲のおかげで、もう1度頑張る勇気を貰いました。大袈裟かも知らないけど、本当にこの曲に救って貰いました。


この曲を生で聴くことが夢でした。就活が終わらず、親に怒られ大喧嘩をし、ツアーに行くことができなくてその夢は叶いませんでした。

だから、いつかまたこの曲を重岡くんが披露してくれる事を心の底から祈ってます。



ドン底だったわたしを救ってくれて、

ありがとう。